三井住友トラスト不動産

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木質系プレハブ
読み:もくしつけいぷれはぶ

住宅の壁、柱、床、屋根または階段等の木質系材料による主要構造部材を工場で生産し、現場で組立建築する工法を木質プレハブ工法と呼ぶ(プレハブ住宅を参照)。

建築基準法第37条(建築材料の品質)では、建築物基礎主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である部分(同法施行令第144条の3)に使用する木材等は、国土交通大臣の指定する日本農林規格に適合するもの等でなければならないとされ、耐力壁や外壁、間仕切り壁には木質複合パネルや木質断熱複合パネル等を用いなければならないと告示(平成12年建設省告示第1446号)により定められている。

 

小屋組や床組の荷重を二点支持により水平や斜めの状態で支える横材のこと。 柱などと連結して、上方からの荷重を鉛直方向に流し、地面に力を伝える重要な構造部材である。

屋根

建物の上部に設ける覆い。屋根は、雨露、風雪、寒暑を防ぐために設けられ、建築構造の一部となる。 屋根のかたちには、二つの面が棟で山型に合わさる「切妻屋根」、山型の二面とその両端を斜めに切る二面で構成する「寄棟屋根」、傾斜した四つの面が頂点で合わさる「方形屋根(ほうぎょうやね)」、一つの傾斜面の「片流れ屋根」、水平面の「陸屋根(ろくやね)」、切妻屋根の両端に傾斜面を付加した「入母屋屋根(いりもややね)」などがある。 屋根材としては、粘土瓦、セメント瓦(プレスセメント瓦、コンクリート瓦)、スレート(化粧スレート、天然スレート)、金属(銅、トタン、ガルバリウム鋼板等)が用いられるほか、陸屋根の屋根材には、アスファルト、モルタル、防水シート等の防水材が使用される。また、古民家のなかには茅や藁を用いるものもある。 なお、屋根を仕上げることを「葺く」といい、屋根を「瓦葺」「スレート葺」「茅葺」などに分ける場合もある。

階段

昇り降りする段差のある通路。「きざはし」「梯子段」とも言う。建物の階を移動するための設備として造り付けるほか、傾斜の大きい道などにも設置される。 階段は、複数の平面を高低差をもって順次に連結した構造になっている。この構造において、隣り合う平面の高低差を「蹴上げ」、足を乗せる平面の奥行きを「踏面」、高い階段の途中に設ける広い平面部分を「踊り場」という。 建築基準では、住宅用の階段について、蹴上寸法を23cm以下(共同住宅の共用階段は22cm以下)、踏面寸法を15cm以上(同21cm以上))、幅員を75cm以上とすること、高さ4m以内ごとに踊り場を設けること、手すりを設けることを義務付けている。ただし、蹴上寸法と踏面寸法との関係や階段の斜度については特に決まりはない。 階段のかたちには、まっすぐに昇降するもの(直階段)のほか、踊り場で直角に向きを変えるもの(かね折れ階段)、踊り場で向きを正反対に変えるもの(折り返し階段)、らせん状に回りながら上り下りするもの(螺旋階段)などがある。      

プレハブ住宅

現場での施工の前に、あらかじめ工場で部材の加工、組立てを行ない、それを現場で組み立てる住宅。 生産性の向上、質の均一性、精度の向上を目的とし、現場作業を軽減させることから工期も短縮できる。また、工場生産により価格が抑えられることなどの特徴がある。

建築基準法

国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低の基準を定めた法律。市街地建築物法(1919(大正8)年制定)に代わって1950(昭和25)年に制定され、建築に関する一般法であるとともに、都市計画法と連係して都市計画の基本を定める役割を担う。 遵守すべき基準として、個々の建築物の構造基準(単体規定、具体的な技術基準は政省令等で詳細に定められている)と、都市計画とリンクしながら、都市計画区域内の建物用途、建ぺい率、容積率、建物の高さなどを規制する基準(集団規定)とが定められている。また、これらの基準を適用しその遵守を確保するため、建築主事等が建築計画の法令適合性を確認する仕組み(建築確認)や違反建築物等を取り締まるための制度などが規定されている。 その法律的な性格の特徴は、警察的な機能を担うことであり、建築基準法による規制を「建築警察」ということがある。

建築物

建築基準法では「建築物」という言葉を次のように定義している(建築基準法第2条第1号)。 これによれば建築物とは、およそ次のようなものである。 1.屋根と柱または壁を有するもの 2.上記に付属する門や塀 3.以上のものに設けられる建築設備 上記1.は、「屋根+柱」「屋根+壁」「屋根+壁+柱」のどれでも建築物になるという意味である。 なお、地下街に設ける店舗、高架下に設ける店舗も「建築物」に含まれる。

基礎(建物の~)

建物の荷重を地盤に伝えるための構造のこと。 直接基礎と杭基礎の2種類に分かれる。 直接基礎には、独立基礎(独立フーチング基礎)、布基礎(連続フーチング基礎)、べた基礎などの種類がある。

主要構造部

建築物の構造上、重要な役割を果たしている部分のこと。 建築基準法第2条5号では、主要構造部とは「壁・柱・床・梁・屋根・階段」であると定義している。 ただし、構造上重要でない最下階の床、間仕切り用の壁、間柱、つけ柱、局所的な小階段などは主要構造部から除外されている。

耐力壁

建築基準法第20条の規定に基づいて、地震力や風圧力による水平方向の力に対抗することができるように、筋かいを入れ、または構造用合板などを張った壁のことを「耐力壁」と呼ぶ。 建築基準法では「建築物は、自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などに対して安全な構造でなければならない」として、すべての建築物が構造に関する基準を満たすことを要求している(建築基準法第20条第1項、同施行令第3章第1節から第7節の2)。 また、木造3階建てなどの建築物では、特に構造計算により安全性を確認することを義務付けている(建築基準法第20条第1項第2号)。 この建築基準法第20条により、建築物は地震力・風圧力という水平方向の外力に十分に対抗できるような構造を有することが要求されており、この必要性を満たすために筋かいを入れ、または構造用合板等を張った壁を一般に「耐力壁」と呼んでいる。 耐力壁の構造は、建築基準法施行令第46条第4項の表(一)と昭和56年建設省告示第1,100号により詳しく規定されている。 それによれば、例えば在来工法の木造建築物において、柱・梁・筋かいから構成される壁は耐力壁となる。また枠組壁工法において一定の面材(構造用合板、パーティクルボード、石膏ボードなど)を張った壁は、筋かいがなくとも、耐力壁である。 なお建築物の形状や面積により、どれだけの耐力壁を備えるべきかという基準のことを「必要壁量」といい、この必要壁量の計算方法は建築基準法施行令第46条第4項に規定されている。 この必要壁量の計算方法では、建築物の下方階ほど強度の高い耐力壁を多く備えることが要求されている。これは地震力・風圧力とも下の階にいくほど多くの力がかかり、強い対抗力が必要になるからである。 また建築物の形状については、奥行きの長い建築物ほど多くの力がかかるため、必要壁量も多くなる。このため奥行きの長い建築物では、外壁だけでなく、内部を仕切る内壁(間仕切り壁)も耐力壁にする必要性が生じやすい。

間仕切り壁

建築物の内部空間を仕切るための内壁のことであり、室と室とを区画する壁のことである。 間仕切り壁は、耐力壁(地震力、風圧力に対抗する壁)である場合もあれば、そうでない場合もある。